伝統的な文様からモダンなデザインまで! 左官の技術で壁の表情を自在に演出

皆様、こんにちは。

埼玉県さいたま市を拠点に関東全域の内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。


レストランやカフェ、公共施設などで、壁面がおしゃれだったり、迫力があったりして素敵だと思ったことありませんか?実は、このような味わいのある壁は、左官による伝統的な技術で仕上げられたものが多いのです。


お店だけでなく、住宅でも簡単に取り入れることができ、最近ではインスタグラムのハッシュタグ「#左官」や「#左官仕上げ」でたくさんの写真がアップされるなど、独特な雰囲気で魅力的な「左官仕上げ」の人気が高まってきています。


そこで今回は、左官でどのような壁の表情が出せるのか、日本を代表する塗材「ジョリパット」の例を参考に、具体的にご紹介していきたいと思います。


■左官職人の技術で壁の表情を作り出す

私たち美匠でもよく使用しているアイカ工業の「ジョリパット」を例に、主な左官の施工方法を見ていきましょう。


・ 校倉(あぜくら)


珪藻土(けいそうど)の壁でもよく使われる校倉は、正倉院などで有名な「三角形の横木を積み上げた校倉の壁面」を、左官で表現したものです。「クシ目ゴテ」という、先が櫛のようにギザギザになったコテを横方向に引くことで、パターンを付けています。



モダンな雰囲気がありつつ、落ち着いた和風の壁にもぴったり。クシ目ゴテをほうきにすると、「横こだち」というより繊細なパターンを作り出すこともできます。


・連波(れんなみ)


波をイメージして、コテを斜めに少し浮かせながら、表面をなでるように滑らせて扇形のパターンを繰り返し付けていきます。



色をオレンジや黄色系にすると、海外の街並で見かけるような、青空に映える明るい壁になります。やわらかなアーチの連なりが、壁を優しい印象に仕上げてくれます。


・さざ波


角ゴテのエッジをきかせながら、細かく上から下に向かって段差をつけながら塗り付ける方法です。ブロック状のリズミカルなパターンは、スタイリッシュなお部屋に似合います。



連波やさざ波などのパターンでは、施工時に単調にならないよう、バランスよく模様を繰り返すセンスや技術が求められます。手仕事なので、同じパターンであっても仕上がりは異なり、唯一無二の壁面を作り上げることができます。


・グラディウス


30㎝ほどの幅で、剣先ゴテを横に引きずりながら仕上げていきます。継ぎ目が目立たないように千鳥状に模様を付けますが、表面が乾燥してしまうとパターンが付けられなくなってしまうため、素早く施工する技術が必要とされます。



細かな模様なので、照明によってさらにその良さが際立ちます。壁の模様をアートの一部のように楽しみたい方におすすめです。


・トラバーチン調(大理石)


トラバーチンとは、横長に続く縞状模様が特徴のイタリア産の石材で、大理石として扱われることもあります。そのトラバーチン独特の模様を、左官刷毛(さかんはけ)で表面を叩くことで隆起させ、作り上げていきます。



天然の大理石には存在しない色でも、塗料の色によって実現させることができるのが嬉しいですね。お好きなカラーで、お部屋に高級感を持たせられます。


・サンドブリック(2色)


削り出した岩の表面を表現しています。剣先ゴテを斜めに抜くようにして段差をつけてから、線を重ね合わせて砂岩模様を作っていきます。



2色使うことで、より自然の荒々しさを出すことができます。暖色系の2色を使えば、レンガのような風合いにもなります。


・ウッディーバーク(木肌調)


凸凹のあるウッディーバーク専用ローラーを使うことで、樹皮の表面を再現します。



内装に使うと、温かみのあるおしゃれなカフェのような室内になりそうですね。木目調の壁はよく見かけますが、深い陰影で樹皮の木肌を表現した壁は珍しく、見た人に深い印象を与えてくれそうです。


・レイヤーストーン


石の模様になるレイヤーストーン専用ローラーを使い、石材を積み上げた模様に仕上げていきます。所々崩れたようなリアルな質感で、ヨーロッパの街角のような雰囲気にできます。



モノトーンやコンクリート調の内装の一部にレイヤーストーンの壁を取り入れると、シンプルな空間に不揃いな石材のパターンが映え、よいアクセントになりそうです。


■丁寧な手仕事で理想の壁を実現



左官職人の技術によって、このように様々な壁の「表情」を自在に作り出せます。左官材料にはこの他にも多くの種類がありますが、美匠では、どのような材料にも対応できます。「ネットで素敵な壁を見たけれど、このように施工できる?」など、お気軽に美匠にご相談ください。


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