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2020/4/1 9:00

いかにも昭和な繊維壁。左官の塗り直しで一新!



皆様、こんにちは。
埼玉県さいたま市を拠点として関東全域で、一般住宅からビル、店舗などの内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。

みなさんは繊維壁という壁をご存じですか? 紙、パルプのような綿状繊維や糸状にした化学繊維を主原料にした左官仕上げ材料のことで、施工がかんたんなため、昭和40年代頃に大流行しました。ただ時間が経つと樹脂が劣化して、触れるとポロポロと仕上げが落ちてしまいます。
この繊維壁、リフォームで新しくできますが、一口にリフォームといってもどのような壁にするか選択肢はさまざま。今回は、美匠で手がけた実例をご紹介いたします。



■娘のために、わが家をキレイにしたい

今回ご依頼くださったのは、鎌倉にお住まいの男性。築40年の木造一戸建てを、いずれ娘さんが快適に住むことができるように、と古くなっていた繊維壁の塗り直しを決意されました。美匠のことは、お知り合いの工務店を通じて知ったとのこと。

実際にお宅におうかがいしてみると、「古い繊維壁がキレイになればいい」と、お考えはまだ漠然としており、仕上がりのイメージをお決めになっているわけではありませんでした。
そこで美匠は、左官壁の塗り見本を実際に見ていただくことにしました。



■左官の仕上げは無限大。塗り見本で実際の雰囲気をつかむ



たとえばクロスならば、カタログ写真を見れば、どのような仕上がりになるかわかります。
しかし左官は、土の芸術。鏝(コテ=)の動かし方一つで、表情ががらりと変わります。また鏝だけでなく、櫛で梳いたような仕上げになる櫛引きや、刷毛を縦横無尽に動かしたような仕上げも可能です。
もちろん表面を平滑に仕上げることもできますが、このようにテクスチュアをつけた場合、わずかながら壁に模様による陰影が生まれ、立体感を放ちます。
また、色も調合によって多種多様。
したがってこのような手仕事は、ありきたりのカタログ写真だけでは、実際の雰囲気をつかむことができません。
実際に土を塗った「塗り見本」をお持ちして、その場で「このような塗り方・デザインもできます」とご説明することで、お客様も「どんな仕上がりになるか、イメージがつかみやすかった」とおっしゃってくださいました。



■部屋ごとに色やデザインを選択、色はその場で調合も!



繊維壁は20年前にも一度塗り直されて二層になっていたため、すべて剥がして塗り替えを。
塗り見本をもとにご相談を重ねた結果、廊下は白で刷毛引きに、階段・ホールは白でマーブル模様、書斎はその場で調合したオリジナルの青に刷毛引き、トイレも同じく現場で調合したオリジナルの青、ただし仕上げはマーブルに……と場所に応じて色も仕上げも異なる空間に生まれ変わりました。
これこそが、左官の醍醐味(だいごみ)です。もちろん左官屋と言っても、技術がピンからキリまでありますのでひとからげにはできません。技術には、材料の知識や仕上げのテクニックはもちろんですが、左官の世界の奥深さ、すなわち無限大とも言える仕上げと色の組み合わせをどのようにお客さまにお伝えできるか、コミュニケーションの力も問われるのです。



■お客さまといっしょに相談するから良いものができる



1週間の工期を経て塗り直しは完成。お客さまからはこんなメッセージをいただきました。

----和風から洋風の雰囲気になって、とても満足しています。壁に合わせて家具も買おうかな? と、家を手直しする楽しみが広がりました。
今回お願いしたのは、2階の廊下・書斎・トイレの塗り直しでしたが、美匠さんが信頼できる左官業者であることを実感。
今年中に、茶室やリビングも美匠さんで塗りなおしてもらうことにしました。ぜひ、またよろしくお願いします!

ご満足いただけてよかった--という思いがしみじみと込み上げてきました。
どんな色・デザインにするか、ごいっしょに話し合いながら作業できたことで、良いものができたのだと思っています。

左官壁はこのように、ただプロに預けるだけではなく、お施主様もいっしょに家づくりのプロセスに参加いただける、建築工事のなかでも特別な分野です。
古い家を趣は残しながら新しくしたい、カタログから選ぶだけではなくもう一歩自分の家づくりに踏み込みたい--こんな風にお考えの方は、お気軽に美匠までご相談ください。一般住宅だけでなく、ビルや店舗などの商業施設の左官工事、フェンスやブロックなどの塗り替えも数多く手がけております。

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